本田商店
「山田錦」を極めた大吟醸のパイオニアに磨かれて、
純米酒は新たなるチャレンジへ。
「うまい酒はうまい米から」と「山田錦」を極めた日本酒作りをされていますね。

三代目の代表取締役会長 本田 武義さん
弊社『本田商店』は江戸時代は元禄年間より、この播州地方で酒作りにたずさわってきたという歴史があります。
弊社の主なブランド名は「龍力」です。吟醸酒作りを始めたのは昭和45年。
三代目の私が、日本酒の未来を見据えて取り組み始めたのですが、以来、吟醸酒のパイオニアとしての自負のもと、技術の研鑽、素材の研究を重ねてまいりました。
地元にあるうまい米や水といった環境が、私たちの酒作りを支えてきてくれたわけですが、「うまい酒はうまい米から」と言われるように、うまい酒を作ろうとする思いが自然と地元米「山田錦」を極めることにつながったのだと思います。
特に「山田錦」には徹底してこだわっています。
使用する「山田錦」は地元播州産のなかでも、最高級品質の特Aランクのもの。
「山田錦」へのこだわりは、大吟醸の頂点を目指す私たちの思いそのものなのです。
龍力ブランドの大吟醸の魅力はどんなところですか?

酒作りの心臓部分である製麹室
私たちの技術と情熱を注ぎ込んでいる大吟醸ですが、最高級品『純米大吟醸 龍力 米のささやき 秋津』は、もっともすぐれた山田錦が採れる田んぼまで極めました。
たどりついたのは加東市秋津で、農家と専属契約を結んで田んぼも限定しています。
この田んぼからできる山田錦を玄米から時間をかけ、細心の注意を払って、35%まで精米していくのですが、感動するほどに美しく、それはまるで真珠のようなのです。
自信を持っておいしい酒ができると思える素材です。
ワインのロマネコンティなどでも、その地方のどこの田んぼのものかで、できあがるワインの品質はぜんぜん違ってきます。
日本酒でも同じことなのです。
このこだわりの米からできる大吟醸は、究極のまろやかさを持っていると言えます。
日本酒で大切な「香り、コク、キレ」のどれもが絶妙のバランス。
よく「日本酒のロマネコンティのようだ」とおほめいただきます。
最近では海外、特に香港でも人気が出ているんですよ。
2012年に新しいラインナップがデビューしたそうですね。

取締役五代目蔵元 本田 龍祐さん
はい、五代目の私が企画した「ドラゴンシリーズ」です。
これは大吟醸の王道を極める龍力の酒を、日本酒愛好家のためだけでなく、一般的なシーンに落とし込んで、もっと親しんでもらいたいと思ったところからスタートしています。
ですから日本酒の「香り、コク、キレ」の3要素を5つのコンセプトごとに強弱をつけ、さらにボトルのカラーやラベルのデザインでメッセージ性を高めて展開しました。
例えば
「ワインの代わりに洋食とあわすなら『青』」、
「和食にはすっきりとした『黒』」、
「花見などの屋外なら常温でおいしい『緑』」
といった感じです。
このラベルも日本酒っぽくないですよね。
それも私の話に興味を持って、話にのってくださったデザイナーさんがいて、コンセプトに基づいて、ストーリー性のあるデザインにしてくれました。
こんなラベルなら、日本酒離れしている若い世代の人たちの目に留まるはず。
ラベルのデザインに力があるので、商品名によくある筆文字やひらがなも使っていません。
王道を追求しながらも、一歩踏み出したチャレンジをする。
私は龍力の魅力を新しい解釈で、日常のシーンに広げたいと考えています。
これからの目標を教えてください。

貯蔵庫
今、日本酒は日本独自の酒であるのにシェアが低い時代です。
普段、日本酒を飲まない人でも、おいしい日本酒を飲めば「おいしい!」とわかるのに、進んで飲もうとしていないのはなぜなのでしょうか。
もう一度言いますが、日本酒はおいしいのです。でも飲まれない。
その理由に真剣にアプローチしなければ、一部の「味のわかる」人だけのものになってしまうと思います。
それでは本当にもったいない。
王道を極めるパイオニアの龍力だからこそ、日本酒の新しい価値観を提案し、魅力を広げていかなければならないと感じています。
ドラゴンシリーズは飲食店などの業界の方がおもしろいと感じてくださり、多くの店舗で取り扱ってもらっています。
まだまだこれからですが、どんどんチャレンジしていきたいですね。
おすすめ商品紹介
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大吟醸 龍力
米のささやき
フルーティな香りと旨み、キレのバランスが秀逸、大吟醸のスタンダードであり、龍力の顔。
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純米大吟醸 龍力
米のささやき「秋津」
こだわり抜いた加東市秋津産「山田錦」を使った究極の大吟醸。日本酒のロマネコンティと呼ばれる。
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特別純米酒
ドラゴン
赤ラベル
新コンセプトで打ち出した純米酒シリーズより。シーン別に「青、黒、四季、赤、緑」の5種で展開。
本田商店 概要

会社名 | 株式会社本田商店 |
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住所 | 〒671-1226 兵庫県姫路市網干区高田361-1 |
TEL | 079-273-0151 |
FAX | 079-274-2454 |
営業時間 | 8:30~17:00 |
定休日 | 日曜、祝日 |
駐車場 | 10台 |
蔵見学 | 2月~3月上旬、要予約 |
酒の入手方法 | 蔵元事務所で購入 直売所・龍力ショップ 姫路駅フェスタ地下1階 |
試飲 | あり |
URL | http://www.taturiki.com/ |